2006年秋から、白いおばけのスー続編の制作が始まった。
第1弾で付録として保護者用冊子を付けたことが、大きな反響を呼んだことで、続編は児童書と保護者用書籍を単独制作して、2冊同時発売にした。
表紙は2冊合わせると、スーの全体像になるデザインだ。
書店で平置きで並べてもらうことを意識したのだ。
私は以前の出版社を辞めたため、出版社に企画を持ち込み、決まったのが児童書の老舗、フレーベル館だった。歴史ある児童書の出版社で出せることで期待も膨らんだ。
ストーリーは前回同様、HILOKOのアイデア満載で、テンポよく進む。子どもの防犯対策を盛り込むことはもちろんだが、おばけのスーが人間世界で成長していく冒険物語でもあるのだ。
新入学シーズンの4月を目指してスケジュールはハードだったが、さらにセコム株式会社のキャンペーン企画の準備も同時進行だった。
あの当時のことを思い出そうにも、時系列がバラバラ。
何かというと打ち合わせでどこかに出掛けていた記憶しかない。
あんなに忙しかったのに、倒れることもなく、本当に私って健康だったんだわ〜と、つくづく思う🤣🤣🤣
そして2007年3月、ようやく2冊が完成。
しかし、ホッとする間もなくゴールデンウィークに向けてのイベントの準備が始まった。
品川イオンスタイルで展開した、おばけのスーとイオンキャラクターララちゃんとのコラボ企画だ。
私は、現場で紙芝居を見る子どもたちが目を輝かせている姿を見て、「カトウくんのおまけ展」を思い出した。
それが、針金細工のワークショップだろうと、防犯対策の紙芝居だろうと、子どもたちは新しい知識を貪欲に吸収していくのである。
私は子ども向け絵本・児童書の制作に携わり、ようやく誰かを助けるために働くことができた、と思えたのである。
編集者として最初に出版した本「見返りにっぽん」は、100%自分が伝えたいことを書籍にしただけだった。
しかし子どものための絵本制作で、読者と直接触れ合う機会ができ、私は大きく成長したと、今にして思う。
今も更新中のセコム株式会社ウェブサイト内 『あんしん子育て応援サイト 子供の安全ブログ』では、2010 年 8 月から 2011 年 4 月まで月替わりで登場したおばけのスー。
2006年~2011年までの5年間、おばけのスーはセコム株式会社に起用され、子どもの防犯のために活躍したのである。
スー、君と一緒に仕事をしたことを誇りに思うよ。
ほんと、楽しかったよ✨
大人になった子どもたちの心の片隅に、
今もスーが生きてることを願う🥰
To be contined....