連休で実家・三重県に帰省した。新幹線の中で読もうと思い、4月26日発売「ラグビー流人財成長」(日経BPムック)を27日のラグビー観戦帰りに横須賀の書店に立ち寄った。スポーツ雑誌関連を探したが、見当たらない。いろいろなコーナーを探し回ったが、結局、店員に訪ねると、返ってきた言葉に愕然とした。
品切れですね。
は?えーと、昨日発売で、もう品切れ?
はい、品切れというより入荷不可ですね。
はぁ? 版元にも在庫がないということですか?
いや、うちでは取扱いしてない書籍で…。
え?注文もできないんですか?
えーと、入荷する書籍は取次が決めるので、うちには配本されてないんです。
理解不能の返事に愕然とした。
書店に行くのは久々で、いつもはAmazonを利用している。しかしラグビー観戦の帰りで、気分もラグビー一色。意気揚々と書店に行ったのに、この返事。
この書店は駅ビルに入っているまぁまぁ大きい書店だが、横須賀中央駅唯一の書店だ。取次が配本する書籍しか扱わない、という返事に、怒りを通り越し悲しくなった。要は、客のニーズは二の次で、取次ありきなのだ。
書店員のぞんざいな態度も不愉快だった。
大体、客に対して「取次」がどうとかこうとかっていう言い訳自体、やる気のなさを感じる。
私は曲がりなりにも、出版業界に携わってきた。だから、取次の必要悪にウンザリしていたこともある。だから書店の言いたいこともわかる気がするが、客にそんなことを言うのはお門違いである。
見る方向性が間違っていると感じた。
28日、私は新幹線に乗って実家に向かった。名古屋には三省堂がある。さすがにここだったら「ラグビー流人財成長」はおいてあるだろう。
待てよ、四日市の丸善に行った方がいいな。なんといっても、三重ホンダヒートのお膝元だ。きっと丸善だったら、コーナーを作っておいてあるかもしれない。
近鉄四日市駅の駅ビルの地下1階、そこに丸善書店がある。広大なフロアにはありとあらゆるコーナーがあり、目移りするほどの品揃え。
しかし…。
スポーツコーナーにも、男性雑誌コーナーにも、見当たらないのだ。
まさか、丸善にも置いてないってこと?
私は半ば諦めの境地で店員に聞いた。
店員はテキパキとスポーツコーナーに行く。ないことを確認すると雑誌コーナーへと早歩きで行く…そこにもないことを確認すると、
少しお待ちください!
と走ってどこかに行ってしまった。
私は、Amazonで注文するか…とがっくりしていると、
お客さま〜、ありました!
と走って戻ってきた。
今日、届いたばかりで、まだ倉庫にありました!申し訳ありません!
と平謝りに頭を下げる。
私は念願の「ラグビー流人財成長」を手にして大満足だったのだが、ついつい言ってしまったのだ。
三重県には「ホンダヒート」と言うラグビーチームがあるんですよ。四日市にもファンサービスに選手が来てるんです。鈴鹿のラグビー場には三重県民無料招待もしてるし、県民が応援しなくちゃダメですよ。
丸善と言えば、日本最大の書店さんでしょ?ラグビーのコーナーを作って、バーンと地元ラグビーチームを応援するくらいのことをやってくださいよ!お願いしますよ!
と捲し立てると、
本当に貴重なご意見、ありがとうございます。今後の参考にさせていただきます。
と深々と頭を下げた。
さすがに丸善。
店内を走り回って本を探してくれた上に、
こんな高飛車な私の話を丁寧に聞く姿勢に恐縮した。
書店にもいろいろな事情があるのは重々承知だ。だけど客が求める本を売ってなんぼの世界である。
ほんの小さなことでも、ラグビーファンが増えてくれたらと言う思いが伝わってくれたら嬉しいと思って、ついつい言葉が出てしまった。
で、肝心な「ラグビー流人財成長」の感想は…、長くなるので次回に続く🤣🤣🤣