I LOVE MY LIFE −猫とROCKと愛の日々−

2022年11月から1年に渡って還暦ブログをほぼ毎日更新、2023年11月からは海外ドラマ「Kommissar REX」そして、REXドラマの🇨🇦版/🇮🇹版のレビュー記事。それ以前は海外ドラマ「Kommissar Rex」全編のレビュー記事です。

Walking on thin ice NY編①

JFK空港 (Wikipediaより)

 

 

JFKの怪

1996年9月下旬、HISの格安航空券で、私はJFK空港に降り立った。2ヶ月前にKISSのリユニオンツアーで初めてNYを訪れ、この地に魅力された私は、再びここに来た。

 

neocats.hatenablog.com

 

 

到着ロビーで待ち合わせのはずのMの姿が見えない。

不安な気持ちで私はベンチに座る。

イミグレーションで私のクロスのネックレスを褒めてくれたアフリカ系の女性が、私に気づき、

“Are you alright?”

と声をかけてくれる。私は「大丈夫」と言うと、

“God bless you!”

と言って去っていった。

 

しかし、遅い! 何をしてるのか!

 

ようやく、Mの姿が見えた。

もう一人の男性と一緒だ。

Mは友人から車を調達するのに、時間がかかったと言い訳した。

とにかく来たのだから良しとして、駐車場に行って私は驚いた。

 

え?何、このオンボロ!

 

大抵のことには驚かない私だが、座席に座ってさらに驚く!

車の床に穴が…。

アスファルトが見えるじゃない。え〜?

車は問題なく走り始めたが、しばらくして…

 

パトカーのサイレンの音が迫ってきた!

 

運転してた友人は、車を停めた途端にドアを開けて、全速力で逃げた!

 

え〜〜!!!!

 

パトカーから降りた警官が全速力で追いかける。

 

は?

何この展開?

 

Mもポカンとしている。

後部座席に取り残された私とM。

1人の警官がパトカーから降りて来てMに降りろと言った。

私はパスポートを手に持って、

“I’m Japanese, I just landed here..”

と言うと、警官はそのまま車に乗ってろと手で指示した。

 

警官はMに向かって、後ろを向けと言いながら身体検査をしている。

そう!

映画でよく見るシーンそのまま!

私はこの異常事態にもかかわらず、映画のワンシーンを見ているようで、不謹慎とは思いつつ、ワクワクしていた。

Mは警官から解放されて、質問されている。

警官は車の中を調べ始めた。

トランクを開け、座席をひっぺがえし…、あー、映画と同じだー!

 

無線で連絡を取り、指示待ちのいかつい顔している警官。

私はなぜか「チャンス!」と思って、ニッコリ笑いながら窓を開けて警官に言った。

 

“Can I have a photo taken with you?”

 

警官は、うん?と言って、ちょっと笑った。

 

“I just meet a police officer very first time....so..."

 

警官はちょっと嬉しそうに笑ったが、

 

“No,no, you don’t…”

 

と言って手を振った。

 

緊張感でいっぱいだったこの場が、警官の笑顔でちょっと和んだ…。

しかし、私ってバカ…。

ダメに決まってるじゃないね…。

 

そうこうするうちに警官に無線で連絡が入る。

 

車は没収。

私たちはマンハッタンまでバスと地下鉄で行く羽目になった。

Mを問い詰めるも、しどろもどろで、よくわからない。

ま、仕方ない、ここまで来たら何とでもなれ、そんな開き直りの精神で私はホテルに着いた。

 

私は2ヶ月前のNYで、KISSARMY 繋がりで友達になったMが勤務するホテルに、格安で泊めてもらう約束をして、ここに来たのだった…。

 

To be continued....