1996年7月。
私はニューヨークにいた。
Alive worldwide tour 1996-1997 also known as the Reunion Tour
MSG(マジソン・スクウェア・ガーデン)での4Days(7/25,26,27,28)を観るために。
1995年1月31日に武道館でKISSコンサートを初体験して、14歳の時に憧れたKISSのNYライブ。とうとう、NYの地に辿り着いた。
27年前の感動をいざ文章にしようとすると、何から書いていいのか混乱している。それだけ強烈な思い出。溢れ出す記憶をどうまとめたらいいのか…。
とにかく、今日はライブの感動だけを記録しよう。旅の思い出も、もちろんたくさんあるし、恐い思いもちょっとしたし😂海外旅行体験は別にまとめておこう。
そもそも、私がなぜKISSのNYライブに行くことができたのか?
英語もろくに出来ないくせにMSGのチケットをゲットしたのか?
ホントに今考えても無謀の極致だよね。
それもこれも、近畿ツーリストのパッケージツアーのおかげ。航空機、ホテル、4日間のチケット、ぜーんぶ面倒みてくれたわけ。こういうツアーがあるのも初めて知ったけど、旅行代金はそれなりにかかったよね。私、一人だったら、決して行けなかったよ。
そして、
「行ってくればいいよ。NY MSG」
と、Hが背中を押してくれたからである。
彼は、アメリカ・リングリングサーカスでクラウンとして活躍した時代にMSG公演もおこなっている。きっと、私にもMSGを体験してもらいたかったのかもしれない。
KISSのライブなんて、しかもNYなんて、反対されるかもと思っていたのにね。
本当に感謝してます。
さて、ライブだ!
チケットは4日間、まんべんなく振り分けられていたようだ。
アリーナの良い席、普通の席、スタンド席の前の方と後ろの方、そんな感じ。
でもやっぱり記憶が強烈だったのは、アリーナ席の前の方。
多分、前から20番目くらいで、ほぼ中央、若干左寄り。つまりはGene側だね。
私は一人、ライブが始まるのをまっていた。
周りは白人のデカイ男性ばっかり。刺青入れてる怖そうな男性。
アリーナ席って言っても、まわりがこんなデカイ男どもじゃ、見えないんじゃないのか?そんな心配もしていた。
そして…。
会場が真っ暗になり、いつものアナウンスが!
All right New York!!
You Wanted the Best!?
You Got the Best!
The Hottest Band in the World,
KISS!!
ウォーという歓声とともに、総立ちになるアリーナ。
花火の煙がむせるようで、しかも、熱風が流れてくる!
そして、Deuceのイントロ!
大好きなんだ、この曲。
KISSは、メンバー4人が全員ヴォーカルをとる。
私はGeneの曲は特別好きだ。
Deuceもそう。
そうこうするうちに、興奮し過ぎた客がイスの上に立ち上がり始めた。
アリーナ席はパイプ椅子!
そこに立ち上がって、ギシギシ言わせて飛び跳ねてる。私はあらかじめ8センチのチャンキーヒールのサンダルを履いてきたが、案の定、全く見えなくなってしまったではないか!
この状況を脱却するために、危険なパイプ椅子の上に乗るか?
わーん、嫌だなー。こんな不安定な椅子の上に立つの…。
しかし、Geneを見るためには仕方ない!意を決して、私はパイプ椅子の上に乗った!
あー、やっと見えた!
キャー、ジーン❤️
と叫んだ時、私はバランスを崩した!
ああっ!!
倒れそうになった時、私の左隣に居た刺青兄ちゃんが、ガッと支えてくれたのである!
「You okay?」
私は、心臓がバクバクだった!
ここで倒れたら大ケガをするし、せっかくNYまで来たのに台無しになってしまう!
刺青兄ちゃん、ありがとう😊
「Thank you!」
刺青兄ちゃんは、その後も私を支えてくれていた。たしかに私が倒れたら、ドミノ倒しだもんね。
だけど、私はこの時初めてアメリカ人男性の逞しさを肌で感じたのだ。
日本人だったら、こんな風に自然に女性を助けることはないだろう。
ごくごく自然なのである。
私が女性であることを認識できる世界とでもいうのだろうか。
この件はまた別の機会に言及したい。
さて、この興奮し過ぎたNYのKISSARMY(KISSファンの総称)たちは、かなり危険な状況になっていた。
Deuceを歌い終えた時点で、メンバーがステージから下がってしまった
え〜?😭😭😭
この状況ではコンサートを中止しなければならないのでイスから降りろ、というアナウンスが響く。
騒つく会場内。
渋々イスから降り始める観客。
私はホッと胸をなでおろした。
これが続いたんじゃ、疲れちゃってどうしようもないもんね。
そして、ライブが再開!
私はこれまで観てきたKISSのブートビデオのシーンを、今、まさに体験していると思うと感動で泣いていた…。
ぜひ1曲目のDeuceを観てね!
*DeuceだけのYouTubeもあったんだけど、画質がわるかったので、フルバージョンのこちらを貼りました。
私はNYで、単なるKISSのファンではなく、KISSARMYになったのだった…。
To be continued....