GW後半5月4日に開催された、東京サンゴリアスのホストゲーム最終戦。
昨年の優勝チーム、クボタスピアーズとの対戦を秩父宮ラグビー場に観に行った。
2週連続で秩父宮に行くのは初めてですっかり常連気分である。
この日は容赦ない夏日、気温27℃。
試合前のイベントに参加する気力もなく、プレゼントのハーゲンダッツをもらって、すぐに会場に入った。サム・ケインやチェスリン・コルビがステージでトークショーをしていたけど、写真だけ撮って避難。とにかく暑い!こんな暑さの中、選手たちがピッチで駆け回ったり、ぶつかったりするのは半端な体力ではない。
あらためて選手たちの力強さを尊敬する。
さて、前週の東芝戦では惜しくも敗れてしまい、さらには大ファンのNicolasにプレゼントを渡すことができず、意気消沈。帰りにNicoの奥さまに会えたことは嬉しかったけど、やっぱりプレゼントを手渡したかった。
そんなこともあって、この日はなんとしてもプレゼントを手渡すのだ!と意気揚々と席についたのだが…。
この日は初めてのメインスタンド側の最前列。バックスタンドと違って高さがあるため、プレゼントを手渡せるかどうかが疑問に思えた。手すりから下を覗き込むと、結構な高さだ。
すると、
「お客様、席に戻ってください。お願いします」
とスタッフが近づいてきて、注意された。
なに? 前に行ってはいけないというのか?
最前列の席なのに、席にじっと座ってろというのだろうか?
う〜ん、プレゼントを渡すのはかなり難関、と頭を抱えた。
Nicoに初めてプレゼントを渡したのは、公式試合のデビュー戦・3月2日だった。
それ以来ずっと4月27日まで球場でNicoを見ることができなかったのだ。
まぁいい。なんとかなるだろう。
とにかく最前列は楽しい!
キックオフ30分前のウォーミングアップも、すぐ近くで見られる。
嬉しさでガンガン写真を撮ってしまった。
試合は気温だけではなく、選手たちもヒートアップ。
目まぐるしく展開して息をするのも苦しいくらいだったのである。
Nicoは初のスタメン出場で、背番号は15。
フルバックのポジション。
初めて見る15の背番号。ちょっと貴重な写真になるかなと背中ばかり撮っていた。
スタンドオフ・10番のポジションは高本くん。
なので、コンバージョンキックのNicoを見ることができなかったのはちょっと残念だった。
試合は、45対26でサンゴリアスは敗退。
最後の試合だったから勝ってほしかったけど、昨年の優勝チーム・クボタの意地を見せた展開だったね。
しかし、Nicoは後半30分近くまでで交代せず素晴らしいファイトを見せてくれた。
それほど大きい選手ではないのに果敢にタックル、ボールを持って走る姿は、さすがアルゼンチンのレジェンドと呼ぶに相応しいと思う。
さて、試合が終わって両チームの選手がぐるっと一周しながらファンに挨拶する。
この時間は本当に楽しい。お互いのチームに拍手をして送り出すのだ。
ファンはそれぞれの選手の応援タオルを持ってアピールする。
毎回、メインスタンドの中央から挨拶が始まって、バックスタンドへとゆっくりと歩いていくので、私が座っているメインスタンドの端っこに選手たちが来てくれるのは、一番最後。
私は、自作の応援うちわを振り翳しながら、アピール。
プレゼントは直前まで席の下に隠しておいた😅
ようやく、サンゴリアスの選手たちがこちらに向かって歩いてきた!
私はいつものように、スペイン語で叫ぶ!
「Perdon~~~! Nico~」(すみませ〜ん Nico~)
「Por faver! Nico~」(お願いしま〜す Nico〜)
Nicoは真正面からこちらに歩いてきたので、否応なく私に気づいたのだが…。
困ったような表情で笑っている。
なんとなく「ごめんね、そっちに行けないんだよ〜」
と、言ってるような顔…。
そして、追い討ちをかけるように、あの女性スタッフが私のそばに来て、
「下がってください、お願いします、下がってください!」
と、私のすぐそばで叫ぶのだ。
私は、もう〜〜〜〜!😤 と言って、スタッフを睨んだ。
今日は絶対に渡すのだ! と意気込んできたので、ここで下がるわけにはいかない!
今日渡せなかったら、いつ渡せるかわからない!
私は構わず、叫び続けた。
「Perdon~~~! Nico~、Por faver〜〜〜〜〜」
必死の形相で叫び続けたからか、Nicoはこちらに歩いてきてくれた!
Nicoは「君には負けたよ〜」っていう表情で笑いながら、こちらに歩いてきて、両手を伸ばしてくれた。
しかし手を伸ばしてもプレゼントの袋がNicoの手に届かない。
あのスタッフも負けじと「下がってください」と叫び続けている。
スタッフとの小競り合いに決着をつけるためか、Nicoはプレゼントを落として、というゼスチャーをした。
私は袋から手を離すと、無事にNicoの手に収まってくれた。
私は帰り道、嬉しいのと同時に周囲の人たちに散々迷惑をかけたかも、と反省。
それよりも何よりもNico本人に申し訳ない気持ちでいっぱいになったのである。
私はNicoにプレセンとを渡せた安堵感とともに、自分勝手な行動を振り返って最悪感に囚われたのだった…。
To be continued…..