前回の大事件、今思い出しても、疲れる😅
その時の驚愕ぶりが蘇って、ため息がでる。
さて、と。
サビ猫LANAが正式に家族になってからのお話…。
LANAは、野生のルールを完璧に身につけている「野良猫界」のエリートではないかと思う。LANAは初対面で激しく威嚇されたDONに、無闇に近づかなかった。
目障りにならないよう、慎重に行動した。走り回ったりせず、常に静かに過ごした。
外猫時代は、跳んだりはねたり大騒ぎだったが、全くしなくなった。
※それはもしかしたら、お腹の赤ちゃんを気遣っていたのかもしれないねえ。
しかしBOSSには、少し気を許していたようだ。
ちょこちょこLANAの様子を見に来るBOSSと仲良く寄り添ったりしていた。
※BOSSの武勇伝は改めてコラムで紹介したいが本当に心の優しい子だった。
そんなこともあって、DONもLANAには一目置くようになり混乱もなく、平穏な毎日がすぎていった。
LANAのお腹は、どんどん大きくなり、おっぱいも膨らんできた。
猫の出産を初めて経験する私は、当時チラホラ出版され始めた猫専用の雑誌を買って勉強したりした。
●静かで落ち着ける場所を用意する(押し入れなど)
●出産前から慣れさせる
●産箱を作っておく
などなど。
LANA、ココで赤ちゃん産むんだよ。
私は、LANAを箱の中にいれて、様子を観察した。
なかなか気に入った様子で、そこで寝そべったり、ウトウトしたりしていた。
押し入れの襖は少し開けて、と。
BOSSがすぐ入っちゃうから、気をつけてないと。
4月に入り、私は新聞社に通い始めた。場所は浅草橋。総武線一本だ。
2週間ほどは覚えることがいっぱいで、怒涛のごとく過ぎ去った。
その頃、社長が歓迎会を催してくれた。仕事も慣れて、仲間とも打ち解けて本当にいい会社に就職できたな〜と思ったものだ。たらふく食べて、ちょっと酔っ払って、いい時間になったので、帰路に着いた。11時すぎには帰宅したかな。
帰宅して一番にすること。
ラナの様子を確認。押し入れの中の産箱確認。
よしよし。
万事順調!
私は安心して、ベッドに入った…
翌4月18日の早朝。
キィ〜キィ〜キィ〜キィ〜キィ〜
キィ〜キィ〜キィ〜キィ〜キィ〜
うん?
何の音? うん? 動物の声?
うん?????
薄暗い部屋で、聞き慣れない音がするのである。
その音の発生源は…
なんと! 猫つぐら!
これは数年前、山形に行った時、BOSSとDONのために買ったものだ。
2匹してボロボロにしてしまい、すでに捨て置かれてしまっていた。
しかし高価なものゆえに捨てられず😂ボロボロのまま部屋の片隅においていた。
つまりはBOSSもDONも見向きもしなくなった代物である。
当然、LANAも興味を示したことなく素通りしていた!
それがだ!
LANAは、この猫つぐらの中で出産したのである!
押し入れの産箱はキレイな状態、使った形跡なし。
そうか…、LANAはフェイントをかけた!
出産中、BOSSやDONに攻撃されることを恐れ、見向きもされなくなった猫つぐらを選んだ。この観察力、判断力たるや!
猫つぐらは入り口が狭く、赤ちゃんを奥に入れれば、守ることができる。
私はLANAの野生の知恵、敵から子を守る母性の凄さを目の当たりにしたのである。
LANAが、慣れない私の部屋で出産すると覚悟したときから2ヶ月弱。
その間に判断して計画したのだ。
野生のLANAを、私は心から尊敬した。
あっぱれ! LANA!
To be continued…..