I LOVE MY LIFE −猫とROCKと愛の日々−

2022年11月から1年に渡って還暦ブログをほぼ毎日更新、2023年11月からは海外ドラマ「Kommissar REX」そして、REXドラマの🇨🇦版/🇮🇹版のレビュー記事。それ以前は海外ドラマ「Kommissar Rex」全編のレビュー記事です。

愛ってなんだ? 70年代少女漫画に学ぶ④

愛の時代 里中満智子

1976年 週刊少女フレンド(講談社) 連載

 

 

ー愛していますー

一生に一度しか言うまいと心に決めたこの一言を、

今、私はあなたに告げました。

 


これは愛の時代の冒頭シーン。主人公・由希のアップと独白から始まる。

いきなり「愛しています」、タイトルも愛の時代って言うだけに。

私は、この冒頭シーンをジッと見つめたまま、ページをめくるまで5分くらい固まってたよ。

そもそも「愛しています」という言葉を、誰かに真剣に伝えたことがあるのかどうか、日本語の「愛しています」というフレーズ、「愛」という言語の歴史の浅さを考えると、このシーンをどう解釈すればいいのか?などと、ぐるぐるしてしまったのである。

ちなみに、日本語の歴史において「愛」という言語の歴史は浅く、明治時代からと言われていて、西洋の書物を翻訳する際に「愛」という言語を当てた。そのくらいの歴史なのだ。聖書が日本に入ってきたのは明治よりも遡るが、聖書で頻繁に使われる「愛」という言語は当時、翻訳することが出来ず「とても大切なもの」という意味で「御たいせつ」と翻訳されたらしい。だから英語圏の「I love you」は多くの感情を含んでいるにもかかわらず、日本語の「愛しています」はあまりに浅い。

はたして、里中満智子さんは「愛」を大きな意味と捉えて、あえて冒頭、主人公に語らせたのか、そして、一体誰にこの言葉を告げたのか、そしてなぜ一生に一度と決めたのか…とのめり込んでしまう冒頭シーンなのだ!

 

そこで、読者の皆さんに聞いてみたい。これまでの人生で誰かに、愛していますと真剣に伝えたことがありますか?

 

私は、ある。

一度だけ。

いや、これは正確ではない。

正しくは、過去に一度。

そしてクリスチャンとして一度、でもこれが最後…つまりは永遠に。

 

愛の時代、興味深いストーリーについては次回にしよう!

 

(C) 里中満智子プロダクション