I LOVE MY LIFE −猫とROCKと愛の日々−

2022年11月から1年に渡って還暦ブログをほぼ毎日更新、2023年11月からは海外ドラマ「Kommissar REX」そして、REXドラマの🇨🇦版/🇮🇹版のレビュー記事。それ以前は海外ドラマ「Kommissar Rex」全編のレビュー記事です。

Give me fuel 教習所日記 Final Ep.1

 

落ち込む日々…

 


2006年1月8日にあと2時間乗れば教習終了、晴れて卒業検定のGOサインをもらうはずだった。

ところがまたもや教習所に行けない日々が続き、教習を受けたのは、2月18日

 

「原田さ〜ん、今日はさ、見極め教習なんだけど、どう? 乗れる?」

「ダメですね。全然ダメだと思います」

 

 

これまでの経験上、1ヶ月以上ブランクがあると身につけた技術は、半分に減っている。よって、前回の教習であと2時間だったのが、私の場合、あと3時間以上の教習が必要ってわけ。苦手なクランクが全くできず、結局、この日の教習はクランクばっかり😂

 

教習が終わって、指導員が教習原簿を書きながら言った。

 


「3月8日までに教習終わらないとまずいんだけど、僕が思うに、あと20時間は乗らないと合格できないね」

「え? 20時間!」

「そう、そのくらいの気持ちでやらないと、無理!」

渡された教習原簿の指導員コメント欄を見ると……

     

『全然、できていません』の一言が…

 

全く落ち込むよね〜。

大人になってから、こんなに落ち込んだのって初めてかもしれない。

全然ダメって、真っ正面から言われたの、久しぶりだもん〜。

 

そして気持ちを入れ替え、次の週の日曜日に2時間の教習を入れて、なんとか3月8日までに終了サインをもらうぞ!

 

2月26日

私は、この日が最後という気持ちで教習に臨んだのだが、なんと大雨⛈️

雨は怖い。滑るし、視界が悪い。

しかしもう、四の五の言ってる場合では無いのだ!

私はびしょぬれになり教習所に到着。

カッパを着たまま待合所へ。

雨は本降りになっていた。

 

 

この日はM指導員。さっそくエンジンをかけるが、何だか変な音がする。

 

「何か、音が変なんですけど」

「エンジンが温まってないから、チョーク」

「へ? チョーク?」

「チョーク知らないんですか!?」

「いや、知ってますけど……、どうやるんですか?」

「これ!」

「あ〜、これですか? チョークね……」

 

大雨で凹んでるのに、追い討ちをかけるようなM指導員の厳しい言葉。

チョークなんて、触ったことなかったし。

で、これ、いつになったら戻せばいいの?

私はアホっぽくじっとタコメーターを眺めていた。

すると、M指導員が厳しい顔で近づいてきた。

 

「何やってるんですか! もう教習は始まってるんですよ!」

「えっ? だってこれ。あの、これ、チョーク、どうしたらいいんですか?」

「エンジンが温まったら、戻せばいいんです!!」

「あの、走っていいんですか?」

 

私は走りながらチョークを戻した。

その瞬間、ガクッと車体がよろけた。

初っぱなから嫌な予感…。

M指導員、めちゃくちゃ怖いんですけど….。

オロオロする私に、イライラしながらM指導員は言う。

 

「最初に2コースを走ります、はい、どうぞ!」

 

私は、よろよろと一旦停止し、右折した。すると…、

 

プップップー!!

 

「止まって止まって!」

 

私は、驚いてブレーキをかけて振り向いた。

 

「そんな右折はないでしょ! 今の原田さんのは、ノロノロといい加減にまわっただけです! 右折というのはカーブの中心を通ってしっかり加速しなければいけません! ではもう一度! Uターンして!」

 

「Uターン……」

 

M指導員の厳しさと、大雨と、Uターンの恐怖で、私はそこから動けなくなってしまった。

 

「何やってるんですか! 早くUターンして!」

「あの、あの、できません!  雨が降ってて、滑りそうで恐くて、Uターンできません!」

 

私は半べそをかきながら叫んだ。

すると、M指導員は、半ば呆れ顔で大声で言った。

 

「じゃ、小さいバイクでやりますか?」

 

………小さいバイクって? え? 125ccのこと?

 

私はポカンとして、M指導員の顔を眺めた。

雨はさらにひどくなり、ヘルメットの縁からポタポタと雨が滴っていた…。

 

 

To be continued …..