I LOVE MY LIFE −猫とROCKと愛の日々−

2022年11月から1年に渡って還暦ブログをほぼ毎日更新、2023年11月からは海外ドラマ「Kommissar REX」そして、REXドラマの🇨🇦版/🇮🇹版のレビュー記事。それ以前は海外ドラマ「Kommissar Rex」全編のレビュー記事です。

Give me fuel 教習所日記②

 

一難去ってまた一難…

 

引き起こしの試験をスルーして、大型自動二輪免許の教習を受けようとしたことで、事務所に確認に行った指導員。このまま教習を受けられなくなるかもしれないと、私は不安な気持ちで立ち尽くしていた。

 

 

neocats.hatenablog.com

 

 

ゴロンと転がったCB750を見つめながら、自分が情けなくて涙が出てきた。

そうだよ、中型免許の時もCB400が起こせなくて、小型免許からやったんだ。

でも、あれから20年。

CB750は無理だよ。起こせない。

 

鼻をすすりながら佇んでいると、事務所からK指導員が戻ってきた。

泣いている私を見て、うろたえるK指導員。

どんな話をつけてきたのか、いまだ謎だが、結局、引き起こしをスルーして教習を受けることが許された。

 

 

「じゃ、サイドスタンドはらって乗車してください」

 

と、明るくK指導員は言った。

 

「えっ?! 私、そんなことできません!」

「でも、やらないと免許取れないよ」

「え〜っ! だって、倒れちゃいます」

「大丈夫、倒れないから」

 

K指導員の笑顔が呆れ顔に戻っていく…

 

サイドスタンドを外して、オートバイに跨るのは、支えるものが自分の体だけということである。

ビッグスクーターに乗り慣れている私には問題外である。

私はCB750の重量を体で支えて跨るなんて、天地がひっくり返っても無理だと思った。

 

「どうしてこんなことしてまたがらなきゃいけないのでしょうか? サイドスタンドかけたまま乗った方が絶対安全です。それに〜〜あ〜だこ〜だ○△◇…」

 

なんとしてもやりたくない一心で、ありとあらゆる屁理屈をこねていた。

 

K指導員は、呆れ果ててこう言った。

 

「原田さんだけにやれって言ってるワケじゃないんですよ」

 

私はさらに屁理屈をこねる。

 

「とにかく、サイドスタンドはらって乗車してください」

 

やらなきゃだめか。

私は観念して、呼吸を整え、一気に右足をふりあげてまたがった。

 

あ〜、乗れた……。

倒れなかった。

 

「できるじゃないですか! やればできるんです」

 

ようやくここで、CB750を走らせる体制になる。

動き始めたとたんに、さっきまでの屁理屈こねこねは棚にあげて「楽しい〜!」とニコニコしながらコースをグルグル走る。

走っちゃえば、こっちのもんよ。

全然怖くないんだ。不思議だ〜。

 

空が暮れ始めて、うっすらと暗くなってきた。

夕焼け、きれいだな〜。

 

 

こうして、私の教習初日が終わったのである。

この日の醜態で、私は教習生ブラックリストに入ったに違いない。

これからどんなことが起きるのか、前途多難なスタートだった…。

 

 

To be continued …..