2005年 4月。
私は、3冊目の書籍を企画出版した。
前年、2004年は、過去最高の災害年だった。
過去最高の10個の台風が日本に上陸し て多くの被害を与え、梅雨前線の活動は新 潟・福島、福井等に集中豪雨をもたらし、 甚大な被害を与えた。さらに10月には新 潟県中越地震が発生し、10年前の阪神・ 淡路大震災以来の大災害となった。
2004年の日本は、相次ぐ災害により広 い地域で被害を受けた。そして地球レベル
での異常気象が話題として俎上している中 で、今後このような気象状況にどう対応し ていくかという課題が、改めて突き付けら れた年であったともいえよう。
(2005年/国土交通省HPより抜粋)
人々の防災に関する意識が高まり、防災に関する企画の書籍や雑誌の特集が組まれていた。
私は、その流れに乗って防災本を企画していた。
しかし、他社と同じような企画では埋もれてしまう…。
もっと別の視点で防災を訴えたい。
そして出会ったのが、市民防災研究家の玉木貴氏だった。
防災グッズを体験してレポートして、日頃から災害に対する備えを訴える、これまでとは全く別の視点での感覚だったのだ。
私は、世の中にはこんなにたくさんの防災グッズがあることを初めて知った。
災害に対する知識を求める読者にストレートに響いた企画で、出版部で初めてヒットした書籍だった。
増刷を重ね、新聞、ラジオ、テレビで紹介され、第2弾の出版も決まった。
防災グッズの本2冊を編集する傍ら、私は同時進行で雑誌企画もまとめていた。
それは、女性向けのオートバイ雑誌。
この企画のきっかけは、初めて編集した本「見返りにっぽん」で取材した、オートバイのカスタムビルダー・木村信也氏の一言が心に引っ掛かっていたからだ。
「ハーレー取材する人が、ギア付きオートバイじゃなくてビッグスクーター乗ってるんだ…(笑)」
私はその時、まったくその通り、お恥ずかしい…。と思ったものだ。
そして、その言葉は日を追うごとに大きくなり、なんとしてもハーレーに乗りたい。
それは20代の頃からの憧れでもあり、今からでも遅くはない。
大型免許を取って、ハーレーに乗る!
そう、決意したのである。
だったら、私のこの体験をそのまんま取材して、文字にしてまとめてみるか。
早速、木村信也氏の取材で知り合ったハーレー専門のカメラマンに相談して、企画段階だから、ギャラはすぐに払えないが…と話して協力してもらうことになった。
こうして、大型自動二輪免許&Harley Davidsonをゲットする計画がスタートしたのである…。
To be continued....