I LOVE MY LIFE −猫とROCKと愛の日々−

2022年11月から1年に渡って還暦ブログをほぼ毎日更新、2023年11月からは海外ドラマ「Kommissar REX」そして、REXドラマの🇨🇦版/🇮🇹版のレビュー記事。それ以前は海外ドラマ「Kommissar Rex」全編のレビュー記事です。

Walking on thin ice 吉祥寺編13



 

R.I.P. Mitsuaka

June 3rd 1995 - April 16th 1999

 

みつあか。

ごめんね。

 

もっと早く病院に連れて行けば…。

そのうち帰ってくるなんて言ってないで、探せばよかった。

見つけてあげられなくて、ごめんね。

せっかく生まれてきたのに。

こんなに早く逝ってしまうなんて…。

 

 


****************

 


おおむら動物病院のスタッフの方は、みつあかを白い布で丁寧に包んで、大事に抱えて、白い箱に入れてくれた。

 

先生は言った。

「おそらく、頭を強く打ったために、脳障害がおき、おしっこが漏れていたのは、そのせいだと思います。車に撥ねられたか、まず、そうとしか考えられませんが、どこかで身体が回復するまで隠れていたのではないかと思います。

それでも、この状態でよく家まで帰って来ましたね。

よっぽど家に帰りたかったんですね。会いたかったんですね。

でも、4歳の割に身体が小さい。どこか機能障害があったと思われます。もしかしたら標準的に長生きできなかったかもしれません」

 

先生は、最後まで諦めずに処置してくれた。その姿を心に焼き付け、私はおおむら先生に深く感謝した。

 

さぁ、みつあか、おうちに帰ろう。

みっちゃんが待ってるよ。

 

 

私はみつあかを自転車の後ろに乗せて、家に帰った。

 

 

箱の中に、クッションを敷いてその上に寝かせて、みつあかの顔を見た。

苦しんだようには見えない。

眠っているようだ。

 

みつ子がみつあかのそばに来た。

みつあかの顔を見て、匂いを嗅いだ途端、みつ子は、

 


シャーっ!

フゥー!

シャーっ!

 


と激しく威嚇して部屋の隅に走った。

そして、ジッとみつあかを見ているのだ。瞳孔が開いた黒い瞳の奥に、怒りと悲しみが混在した困惑の色が見えた。

 

「みっちゃん、ごめんね。怒ってるんだね。ごめんね」

 

私はみつ子の気持ちを思うと胸が張り裂けそうになり、激しく泣いた。

 

もう、お願いです。

これ以上、耐えられそうにありません。

BOSS、J、そして、みつあか。

1年も経たないうちに3度も。

もう耐えらない。

神さま、もうお願いだから、誰も連れていかないで…。

 


私と同じ誕生日に生まれたみつあか。

それだけに、私はみつあかが可愛かった。

みつあかは、誰に対しても人間を人間と認識していないような態度、でも私だけは視界に入っていて、母親に甘えるように膝の上にも乗っかって。

そして、

みつ子とみつあか。

いつも一緒にいた。

寝姿までそっくりで。

尻尾の先の白いぼんぼりもそっくりで。

まるで双子のような母娘。

 

 

 

いつか、また会える日まで。

待っててね。

みつあかが、時々見ていた別の世界。

今、みつあかはそこにいる…。

 

 

 

To be continued….