1995年は明けて早々、40日間失踪から帰還したBOSS。
阪神・淡路大震災、そしてKISS来日公演でKISSファン復活。
1ヶ月間で、矢継ぎ早に起こった大きな出来事。
これらは、これから起こる人生の大転換の予兆だったのかもしれない。
さて、大宮のマンション周辺には飼い猫も野良猫も住んでいて、上手に棲み分けをしていた。
しかし、2月頃から新入り三毛猫が、マンションのゴミ置場のゴミを漁るようになって、管理人が困っていた。まだ1歳になってないくらいの若い子で、
私もゴミ出しの時に何度か遭遇した。
ゴミ袋を引っ張る三毛猫をなだめて、
「やめなさい」
と言ってゴミ袋を引っ張ったら、思いっきり手首を引っ掻かれて噛まれた。
見るからに気性の激しい雌猫で、とにかく対処に困ってしまった。
そこでまず、マンションのゴミを漁らないように、カリカリご飯をアルミホイルに包んで、マンションから2ブロック離れた川のほとりまで持って行って、そこでご飯を食べるように躾けた。
三毛猫はすぐに覚えて、私の顔を見ると川の方まで自分で走って行くようになった😀
春、4月。
洗濯物を干そうとバルコニーに出た私は、マンションの柵の上に座っている三毛猫と目があった!
にゃっ!
三毛猫は、まるで、見っけた! とでも言うように、柵から飛び降りて、バルコニーに登ってきた。私の膝にすりすりして、ニャン、ニャンうるさい。
ご飯をくれ、と言ってるのだ。
あ…、とうとう見つかってしまったか。
遠くまで歩いてご飯をあげてたけど、やっぱり見つけちゃったんだね。
猫は耳がいい。
私の声がどこから聞こえるか、正確に突き止めたのだ。
そして、うちのバルコニーを観察できる柵の上に座って、出てくるのを待っていた。
そんな感じだった。
しかし、この三毛猫をうちの子にするわけにはいかない。
今でさえ3匹で、私は定期的に喘息の発作が出ていたのだ。
4匹になったらもっとひどいことになる。
それで、ダンボールで三毛猫の家を作ってバルコニーで世話することにした。
バスタオルを敷いて、そこで寝られるようにしたのだ。
2日間くらいは、そこで寝泊まりして問題なく過ぎた。
しかし、ダンボールの家はすぐに他の野良に知れ渡り、壮絶な奪い合いが始まってしまったのだ。
当然、三毛猫はオスの野良たちに勝てるわけがなく、そのまま明け渡してしまった。
よかれと思ってやったことが、とんでもない事態になり頭を抱えた。
5月のある日、台風なみの大雨が降ってバルコニーも川のようになった。
そこに、三毛猫がずぶ濡れになって、小さくなってちょこんと座っている。
私とHは、すぐさま三毛猫を家に入れた。
この大雨の中、洪水になりそうな勢いのバルコニーで佇む三毛猫を放っておける私たちではなかった。
そして三毛猫は、とりあえず仮状態でうちの子になったのである。
このブログを読んでる方なら察しが付くと思うが....。
そう。
お嬢DONの存在である。
DONに気に入られるかどうか、それがこの家で平和に過ごす条件なのだ。
LANAは完璧だった。
DONに対する態度、そつなく子育てもして、今ではDONに一目置かれる立場になっている。さすがに猫のルールをしっかり守る優等生だ。
さて、この三毛猫はどうだろう。大丈夫だろうか?
とにかくしばらくは、3匹と隔離して別の部屋で住ませることにした。
私はその日、あまりにも疲れていて、三毛猫のそばで寝てしまった。
何時間寝たのか覚えていないが、ふっと目が覚めたとき、三毛猫の寝顔が目の前に飛び込んできた。
三毛猫は、私の腕を枕に一緒に寝ていたのである。
安心し切った顔で。
穏やかな顔で。
いつもご飯をあげる時の、凶暴な三毛猫ではなく、優しい顔で寝ていた。
初めて安心して寝られたのかもしれない。
いつもオスの野良たちにいじめられて、安心して寝ることもできなかったのかもしれない。
その顔を見たとき、私はこの子を「仮」ではなく「正式」に家に入れてあげることを決意したのだった。
でも名前は、まだ仮で、みーちゃん。
三毛猫だからね🤣🤣🤣
私とHは、みーちゃんがきっかけで起きる様々な事件について、この時は知る由もなく、普段通りに生活を続けていたのだった....
To be continued…..