それぞれの国には、その国の常識があり、文化があり、ルールがある。
情報をあらかじめ仕込んでいくにしても、現地に行って初めて知ることもある。
30年前も「地球の歩き方 東アフリカ」はあったし、私たちは、それで情報収集した。
読んで知ると、見て知るには、大きな差がある！
まず、最初に驚いたことが、空港からナイロビの街に向かう高速道路。
高速道路なんだから、車は飛ばしている。
なのに、高速道路を横断する人間がいる！
え〜〜〜〜〜〜！
ぶっ飛びました。
目にも止まらぬ速さで道路を横断する人間！ 信じられない速さ！
さすが、マラソンのケニアだわ。
そしてナイロビタウンでは、ひっきりなしに車が大移動。やっぱり飛ばしている。
旅行会社の日本人のスタッフに教えてもらったこと。
・道路を渡る時は、信号を当てにしない。
・車が途切れたところで一気に走る。
・精神集中すること
信号があるのに誰も守らないのよ。
そして、横断する時は命懸け。
瞬発力良くなるはずだよね🤣
車は飛ばすくせに、約束の時間は絶対守らない。
遅れるのが普通。
しかし、ここでイライラしてはいけない！
旅行スケジュールの時間なんてあってもないようなものだった。
遅れるって15分とか20分じゃないのよ、普通に1時間とか2時間ね。
日本人にはキツイ話。だけど遅れる理由は様々あるから、怒るわけにはいかない。
ケニアの人たちにとって、時間よりももっと大事なことがあるんだもん。
冒頭の写真。
これがその理由の一つだったりするのだ。
私たちの２台前のサファリカーが、泥濘にハマって動けなくなっているのがわかるだろうか。これで、全く前に進めない。何をやっても、この泥濘から出れない。
私たちは、ここで２時間立ち往生した。
最終的に、問題のサファリカーに縄を繋いで、その場に居たみんなで引っ張り上げた！
泥濘から出たときには大喝采だった。
こういうことが多々あるのだ。
こんなこともあった。
ある日、サファリ帰りの車の中で、Mr.Mishackがウキウキしながら、今日のディナーはインパラだ！ と言った。
え?!
ケニアのレストランでは、年に何回かインパラやゲレヌク、キリン、ワニなどの肉料理が、スペシャルディナーとして出される時がある。
年間に決められた頭数を食用として獲ることができるからだ。
私、絶対食べられない！
あんなに可愛いつぶらな瞳をしたインパラを、何で食べられるのだろうか？
Mr.Mishackは力を込めて言った。
「絶対ウマイから！ こんなことは滅多にない！ 君たちはラッキーだ！」
と言って、はしゃいでいる。
私は落ち込んだ。
Hはというと「食べてみたいなー」と独り言を言ってる。
そしてレストランで…。
インパラは断り、豆料理に変更してもらった。Hも私に合わせてくれた。
「お前のせいで、インパラの肉を食べ損なったじゃないか！」
と、ボンベイの時のように怒られるのかなと思ったら、今回ばかりは気持ちを察してくれたようだ🥲
翌日、Mr.Mishackがウキウキしながら、
「どうだった？ うまかったか？」
私たちは、食べなかったことを告げると、明らかに落胆して、
「君たちはバカだ、勿体無い…せっかくのチャンスだったのに…」
といつまでも嘆いていた。
そんなに貴重な肉だったのかと思うと、申し訳ない気もした。
しかし、もし今度ケニアへ行くことがあっても、食べないだろうなぁ。
あんなに可愛い顔をそばで見たら、食べられないよ🥲🥲🥲
全般的にケニアの食事は美味しくなかった😓とにかく、ソルティ。
おそらく何を食べたのかさっぱり覚えてないのは、そのせいだ。
ただひとつ、気に入ったものがあった。
フルーツジャムだ。
朝食に出てくるパンとジャム。これらは絶品だった。
お土産にジャムの瓶をスーパーで買って、重いけど頑張って持って帰ってきたね〜。
あれから30年。
今は食事も何もかも、ずっと進化しているに違いない。
しかし当時の素朴な人間たちも同時に進化してしまっていたら、悲しいな。
それを確かめるためにも、もう一度、ケニアに行くか…
死ぬまでに、もう一度サバンナの土を踏む！
還暦過ぎても目標を掲げるのは長生きの秘訣かもね！
＊ケニア編ブログは今回で終了！ 次回から大宮編に戻るよ〜😃
