I LOVE MY LIFE −猫とROCKと愛の日々−

2022年11月から1年に渡って還暦ブログをほぼ毎日更新、2023年11月からは海外ドラマ「Kommissar REX」そして、REXドラマの🇨🇦版/🇮🇹版のレビュー記事。それ以前は海外ドラマ「Kommissar Rex」全編のレビュー記事です。

☆海外旅行デビュー・ケニアへの旅②

 

まず、ここで語っているケニアの様子は30年前の話だということを言っておきたい。

 

私たちは旅の前に、ケニアでの注意事項を旅行会社の担当者から聞いて、俄かに信じがたいものがあった。

しかし、トラブルは避けたかったので、万端の準備をしていった。

 

それは、

 

☆子どもに気をつけること!

 

ということだった。

 

日本人は金持ちで優しい民族。

それで、親が指示して子どもがチップをねだりにくる、というのだ。その時、ほんのちょっとの同情心から小銭でも渡したら、とんでもないことになるという。

あとから、子どもの親、親戚一同を連れてホテルに押しかけ、お金をせびられるという事態。だから子どもが寄ってきたら、お菓子をあげてごまかすこと!

私たちはケニアの子どもたち用に、ありとあらゆるお菓子を用意した。

ナイロビ初日、ホテルから出て街を散策すると、ほらほら、来た来た。

小さい女の子、おそらく3歳くらいだ。母親は道に座って物乞いのような感じ。その側にいた女の子が、小さな赤ちゃんをおんぶして(!)こっちに歩いてくる。

 

あー、やばいな。

 

女の子は、私に向かって話しかけてきた。

こんな小さな子が、さらに赤ちゃんをおぶって、かわいそうで見ていられない。

でも、ここでお金を渡せば大変なことになる。

私はキャンディーの袋を出して、その子の小さな手のひら乗せた。

 

これで勘弁して。

 

そんな思いだった。

女の子は、そのキャンディーを見て、落胆と怒りの表情で、キャンディーを地面に投げつけた。そして、キャンディーに唾をぺっと吐いて、母親のところに戻って行ったのだ。

私は、驚きと悲しみがごっちゃになり、情けなくて涙が出た。唾かけられ地面に転がっているキャンディー。

あんなに小さい子に、私はなんて情けないことをしたのだろう。

だけど、私には何もできない、だってこの子の親戚一同がホテルに押し寄せてきたら、大変だもの。

もっといっぱいお金があったら…そう思ったけど、それは違う。お金を渡せばそれで済む話なのか?

私は、自分がいかにぬるま湯の中で生活していたかを感じ、ただただ落ち込んだ。

 

 

☆何でもいいから、お土産屋で買い物すること

 

 

「サファリの途中、ガイドさんがSouvenir shopに案内するから、何でもいいから何かを買ってあげてください」と旅行社の担当に言われた。

 

サファリで移動中にMr.Mishackが何軒ものSouvenir shopに案内するので、私たちはずいぶんいろいろなものを買ったね😭

 

30年経っても残ってるお土産は、このソープストーンの置物だけだね。



 

ある日、サファリカーが故障して、Souvenir shopの前で修理しなければならなくなった。

*今思えばこれも、実はMr.Mishackの計らいだったのかもしれない😊

 

修理の間、そこに居た10歳くらいの少年たちが話しかけてきた。この時の少年たちは、チップをねだるのではなく、好奇心で近づいてきたのだ。

少年たちは矢継ぎ早に質問してくる。

 

「日本の政治団体はいくつある?」

 

政治団体?うーん、4つ?5つか?」

 

「広島に原爆がおちて、日本は二つに分断したんでしょ?」

 

「は?????」

 

「空手できるから、見てて!」

 

「おー!!!すごいすごい」

 

「○✖️♾️➖っていう極真空手の先生知ってる?」

 

「ごめん、知らない」

 

「僕はマラソン練習して、日本に留学するんだ!」

 

「おーがんばれー!」

 

 

とにかく明るくて、みんな元気で、空手の振りを教えてもらったりして、日本に憧れてる様子が可愛くて嬉しくなった出来事だった。

 

サファリカーの修理が終わって、さぁ出発!という時にオヤツ袋を少年たちに全部あげた。

 

みんな大喜びで袋から出して、包みを破って…

じーっと見つめたまま、食べようとしない。

 

「It’s Japanese cookies. You can try!!」

 

お菓子って、醤油煎餅よ🤣

 

少年たちは怪訝そうな顔をしていたが、1人がバリバリっと食べたら、みんなもバリバリと食べ始めた。

 

その時の彼らの顔ときたら🤣

 

ナンダーこれー!と不味そうな顔をしながらも飲み込む子、なかなかイケるって顔してる子、ベーっと吐き出す子、ほんとにいろいろで、笑えた。

醤油味がまったく普及していないケニアでは、不可思議な味だったんだね。

 

あれから30年、すっかり大人になった彼らはどうしているだろう。

あの少年はマラソンで日本に留学したかな。

 

決して豊かな生活ではないケニアで、少年たちが希望を持って目を輝かせている姿、一方で、3歳の少女が親に指示され、現実を受け入れ、厳しい眼つきで生きる姿。

どちらも30年前に出会ったケニアの子どもたちだ。

今は、もっと豊かになっていると信じたい。